薬剤師のなり方を説明すると、まず大学の薬学部に合格し、原則として薬学部の大学に6年間通わなければいけません。一般的に、1〜2回生は理系科目(物理・化学・生物)や、医療従事者になるための人格形成、一般教養などを学びます。
3〜4回生では研究室配属が決まると各自研究も行いながら、薬理分野や解剖生理等の本格的な勉強が始まります。そして、4回生の冬にはCBT・OSCEという薬学共用試験があり、これに合格しなければ5回生からの実務実習に行くことができません。
CBTは知識や問題解決能力を評価するための試験、OSCEは技能・態度を評価する臨床能力試験です。その試験に合格すれば、薬局と病院ではそれぞれ3ヵ月実習をし、毎日日誌を書きます。その実習を終え、進級試験に合格すれば6回生に上がれます。
6回生では、自分の研究を終えて卒業論文を仕上げてその論文が大学に認められる必要があります。その卒業論文と並行しながら、大学卒業試験と国家試験の勉強をしていきます。卒業試験に合格しなければ、もちろん卒業できずに留年となり、その年の国家試験を受けることはできません。
卒業試験に合格して、やっと国家試験の受験資格をもらえます。国家試験は、2日間実施されます。一日目と二日目の点数の合計が全体の65%を超えれば合格です。ただし、65%を超えていても分野ごとの合格基準の点数を上回っていないと不合格となります。つまり、足切りが存在します。これまで述べてきたことを全てクリアすれば、晴れて薬剤師となることができます。