漢方に関しては、そんな馴染がある食品のようなものですから、一般の人が生薬を組み合わせた上で病気を治してみたいと思われても不思議ではないでしょう。そして、これらは安全かつ副作用も少ないので、どんな資格を取ればこれらが使えるのだろうと考えてしまうでしょう。
つまり、医者や薬剤師になるには時間もお金もかかってしまうし、試験も難しいでしょう。そこで思いつくことが登録販売者という資格があります。1年間ドラッグストアに勤めた場合には受験資格が出来て、試験をパスすればドラッグストアにて売られている97%の薬を売ることが出来ます。
つまり、残りの3%に関しては危険な薬ですので、有資格者しか売ることが出来ません。つまり、漢方薬に関しては安全な薬だからそのほとんどを売ることが出来ます。そして、登録販売者の資格を目指している人の夢には自分でドラッグストアを開店した上で、風邪の人が来た場合には葛根湯を出して、浮腫の人には五苓散を出すことになります。
つまり、生薬も売ることが出来ますが、混ぜ合わせて売ることは許されていません。そして、鍼灸師の学校においては登録販売者になることを勧めている学校もあります。そして、鍼灸にて病気を治し、漢方によっても病気を治せるといわれるのが学校の売りであり、確かに魅力的に聞こえるでしょう。
もともと登録販売者にはドラッグストアの要請によって出来ているものであり、ドラッグストアは有資格者を確保していくのが難しく、人件費に関しても高いので何とかしてほしいと政府に圧力をかけて登録販売者の資格ができました。
したがって、簡単に取れる資格ほど価値に関してはないのは世の常でしょうが、日本においては近年、資格の価値が暴落しています。そして、暴落の原因としては資格を取る側のニーズを無視してしまい、サプライサイドのことばかりを考えている行政が行われているからです。
つまり、そういった中において登録販売者になればどれだけのメリットがあるのでしょうか。そして、めでたく登録販売者になったとして、これらの薬を売っていくことが出来るのでしょうか。そして、ライバルとして考えられることが、薬剤師であり、これらが相談薬局を開業した場合には、これらはいろんな薬を小分けして売っていくことが出来て、煎じ薬も混ぜ合わせて処方することができます。
しかし、生薬を混ぜて煎じ薬を処方していく場合は規定されている210処方の中の処方でなければなりません。つまり、最大のライバルは医者であり、、医者は保険でたくさんのこれらの処方を出すことができますので、生薬を自由に組み合わせて出していくことが出来ます。
つまり、保険がきくということは登録販売者が販売する値段の7割引きにて売るグループが存在していることを意味しています。